【当院外科外来の特徴】
体表の外傷やしこりについてはその場で処置を行い、必要に応じて整形外科や皮膚科とも連携して治療を行います。状況によって日帰り手術や入院が必要となることもあります。
良性疾患で手術が必要な患者様では術前・術後の検査、診察、フォローアップを内科その他の科と連携して行っています。胆石症や急性虫垂炎などは腹腔鏡による手術が主体で、キズが小さくできて痛みも少なく、入院日数も短縮できます。そけいヘルニアや痔の手術は日帰り手術も可能です。
胆石症と診断されたが、おなかが痛くなったことはない、という方もぜひご相談ください。胆石のある方に高率に胆のうがんが発生するため、痛みのない方も定期的に検査を行って、胆のうがんの心配がないかチェックしておくのが良いのです。もちろん、痛くなったことが全くない方は手術の必要はありません。「経過観察」というのは胆石症にとって大切な「治療」です。前述したように、外科は「切る治療」ばかりではないんですよ。
急性虫垂炎を手術するか、しなくとも大丈夫か、という判断は外科が行います。手術をせずに食事をとらないで、点滴と抗生剤で治ることも多いですし、手術
そけいヘルニアでは、クーゲルパッチという人工メッシュを使用する方法を行っています。術後の痛みや違和感が軽く、再発も起こりにくいという利点があります。そけいヘルニアの術後に再発を起こした方もぜひご相談ください。
また、痔の手術ではPPH法という痛みのほとんどない方法も行っています。(痔の状態によってPPH法が適応とならない場合もあります。)
このほかに、いろいろな事情で飲み込みがうまくできなくなり、口から食事をとることができなくなってしまった方の栄養の確保のため食道ろうの作成も行います。(胃ろうは当院では内科で内視鏡を用いて作成します)
胃ろう・食道ろうって何?
胃ろうとは脳卒中、重度の認知症などで飲み込みがうまくできなくなったり、口から食事が取れなくなった際に、皮膚を通して胃に小さな穴を開けて、栄養を流す管を入れるものです。管から流動食を入れて栄養管理を行います。胃の手術をした方ではこの方法を行うことができません。そこで首からアプローチして、皮膚を通して食道に小さな穴を開けて、栄養を流す管を胃やその先の十二指腸まで通してくるのが食道ろうです。首には頚動脈・静脈や甲状腺などがあり、これらの解剖を熟知していないと食道ろうを安全に作成することができません。
悪性疾患の患者様では術前・術後の診察・フォローアップを目的とし、その中で抗がん剤治療(外来での点滴療法)、術後の機能障害および再発の早期発見を図っています。
がんの再発が心配な方、がんの再発はないようだけれど、手術の後にいろいろとつらい症状のある方もぜひお越し下さい。当院で手術を受けた方でなくとも遠慮なくご相談ください。また、告知への精神的援助、ターミナル患者様への援助なども行っています。ターミナル患者様のケアは緩和医療科でも行っていますが、緩和ケアだけではなく、治療について考えたい方、がん治療からターミナルケアへのなだらかな移行を希望される方もぜひ外科外来にご相談にいらしてください。
いずれの場合も各科との連携を行い、他の科から外科、外科から他の科へ、また外来から入院、入院から外来へと、継続した治療をスムースに行えるようにしています。Small is beautiful! 小回りが効いて、機動性があるのが当院外科の特徴です。
当院外科の大事にしたいこと
当院外科がもっとも重視するのは、
●患者さんご本人と、患者さんのご家族を中心に、当院のスタッフが、
●十分なコミュニケーションにより信頼と理解を深め、
●病気に勝つためのより強いチームをつくることです。
これがなければ、よい治療はありえないと考えています。

● 患者さんのお気持ちが大切です
治療方法だけでなく、治療する病院、治療する医師など、患者さんはさまざまなものを選択できます。方法の選択だけでなく、ご自分が納得できないものは拒否することもできます。
ただし、ご自分のためにも、ご家族のためにも、よりよい選択をしたいと、多くの方は考えると思います。そのために「病気に勝つためのチーム」の参謀役といえる医師として、専門的なことについての理解を深めていただくための説明は、患者さんとご家族が満足していただけるまでさせていただきます。
● 治療のレベルを向上し、診断だけにならないようにします
当院では、さまざまながんの精度の高い診断をするための設備をそろえ、検診にも力を入れています。
しかし、診断の後に行われる治療も十分なレベルで行われていないといけません。
これを実現するには院内では限界がありますので、他院のさまざまな分野の医師と連携し、治療や手術を行っています。当院ではできない専門的な治療については、高度専門医療を行う病院へご紹介を行っています。