医療法人つくばセントラル病院|診療科のお知らせ
脳神経外科
睡眠時無呼吸発作症候群
診療科のお知らせ
乳腺科
泌尿器科
麻酔科
歯科口腔外科
放射線科
整形外科
脳神経外科
外科
眼科
皮膚科
消化器内科

トップページ
ホームページ
 睡眠時無呼吸発作症候群
◆「終夜睡眠ポリグラフ検査」について

◆1−最近の話題
 ねぁ、うちの旦那ったらぐうぐうぴーぴーいびきをかいた後突然呼吸が止まることがあるのよね、暫くすると息を吹き返すのでほっとするけど本当に心配しちゃうのよ。このような会話はよく聞かれます。こう申す私の父もそうでしたのでよく分かります。また私の友人でごーごーいびきをかく人がいましたが原因不明のまま急逝してしまいました。新聞でも話題として取り上げられることが多くなっているようです。このことについて簡単にお話します。
◆2−呼吸のメカニズム
 呼吸というものは大変大事なもので体に酸素を取り込み、体の中から老廃物を炭酸ガスとして排泄する作用があります。意識しなくても胸が動いているし、そうかといってラジオ体操で深呼吸もできます。不思議なものですね。この複雑な機構には3つのステップがあります(図1)。まず第一は体の状態を感知する受容器、その情報を処理する調節中枢、そこから命令を受ける効果器がそれです。受容器は血液の中の酸素の量を感知し、頸動脈に存在する化学受容体、延髄にあり炭酸ガスあるいは酸性度を感知する神経組織、そして胸の動きなどを感知する末梢神経です。それらから来た情報は延髄、橋に集められ呼吸運動形成に供されます。呼吸調節機構には2種類あって、一つは同じく橋、延髄に存在する自立性呼吸調節、二つは更に高位大脳にある随意性呼吸調節です、これらの中枢から出た電気的情報が腹筋、肋間筋、横隔膜などに伝わり呼吸運動が促進されたり抑制されたりするのです。自立性調節を随意的にコントロールできますが、最終的には自立性調節が勝ります。つまり、死ぬほどに自ら息を止めていることはできないのです。ところが眠っているときは話が別です。怖いですね。
◆3−睡眠のメカニズム
 生き物はどうして眠るのでしょうか。魚も眠るのでしょうか?あまり難しいことを考えるのは止めましょう。疲れをとるために眠るのでしょう。私たちは1日の1/3を眠っています。人生を60〜90年とすれば20年〜30年は眠っていることになり、大変な時間を費やしていることになります。大変重要なプロセスであることが推察されます。ところで我々の意識レベルは覚醒と睡眠の2つがあります。そして睡眠には眼がキョロキョロ動き、夢を見ることが多いレム睡眠とそうでない非レム睡眠に分けられます。レム睡眠では夢を見るので休めませんが体の力が抜け体が休養することができるのです。これは睡眠時間の10%程です。非レム睡眠はいわゆる通常の眠りで、眠りの深さに基づき第1段階から第4段階に分けられます。最初の2段階はうたた寝で浅睡眠です。この時間が一番長いのです。次の3、4段階は深呼吸でぐっすりと眠っている状態です。いわゆる草木も眠る丑三つ時です。夢を見ないので脳はゆっくり休むことがでます。ここまで来ると目覚めはすっきりです。この深睡眠が不足すると満足感が得られません。睡眠は浅いところから深くそしてレム睡眠を経て浅睡眠へと周期的に繰り返し移行します。このサイクルが3から5回繰り返して朝を迎えるのです。もしいびきをかき呼吸が障害されると深い睡眠が得られず睡眠としては不完全な状態になります。疲れを翌日に持ち越したり慢性疲労の原因にもなります。
◆4−睡眠時無呼吸発作とは
 不規則呼吸、低換気呼吸など色々な呼吸障害の一つです。睡眠時に呼吸が10秒以上停止する状態を無呼吸といいます(図2)。そしてこれが1時間あたり5回以上出現する状態を睡眠時無呼吸症候群といいます。この症候群には2種類あります。全ての呼吸努力が停止する中枢性、もう一つは喉・口・鼻が閉塞して吸気を阻害する閉塞性無呼吸症候群があります。いずれにしても酸素の飽和度が覚醒時には経験できないほど低下します。この低酸素状態の繰り返しが臓器に障害を与えます。特に脳、心臓の梗塞発生率は通常の人の4倍までに達するとされています。大変ですね。このような人はアメリカでは人口の2〜4%ですが、わが国ではもう少し少なく1〜2%です、しかし本人にはあまり自覚症状がなく家族の人が注意しないと見逃されるという落とし穴があります。
◆5−その診断
 まず血液や頭部・口腔のmriなども行いますが、中心は終夜睡眠ポリグラフといわれるものです。脳波・心電図・筋電図。呼吸・血液ガスなどを一晩を通して検査するのです。正式には3晩行います。セントラル病院脳神経外科で行うことができます。痛い検査ではありません。ただ寝ているだけで終わります。膨大なデータは以前は手作業で処理しておりましたが、現在はコンピュータがやってくれ、臨床応用が可能となりました。
◆6−治療
 治療には明らかな原疾患があればその治療が優先されます。肥満症であればカロリー制限をします。発作が1時間20回以上起こるなど治療が更に必要であると判定されたとき、夜間に空気を腸圧で送り込む装置をつける治療があり有効です。快適な眠りを得ることができます。
◆7−予後
 勿論現疾患にも左右されます。無呼吸発作が軽度であれば問題はありませんが1時間20回以上の時は放置すると死亡率は上昇します。治療の効果はあります。
◆8−まとめ
 夜間に呼吸が停止する状態が人口の1〜2%に存在します。これは高血圧・脳梗塞・心筋梗塞などの原因になります。
 診断はセントラル病院脳神経外科でもできます。
 必要と断定された例には治療を行うことも容易です。効果は良いようです。

copyright © tsukuba central hospital.all rights reserved.