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 足部疾患に対する治療
近年、生活様式の欧米化、スポーツ人口の増加、高齢化社会を背景に足や靴の問題が増加しています。その中でも、比較的多い外反母趾、変形性足関節症について病態、当院での治療法等をご紹介いたします。われわれ整形外科はチーム医療を行い、下記の足部疾患に関しても最善かつ最高の治療を心掛けています。
1)外反母趾

外反母趾とは親趾(ゆび)の付け根が内側に飛び出し、親指が小趾側へ曲がっている状態です。このような変形が著明であると、靴で突出部が圧迫され、炎症や肥厚、痛みが生じます。まだこの部分で神経が圧迫され、親趾の内側がしびれてくることがあります。
原因としては、生活習慣の洋式化、靴の不適合、扁平足など様々です。
重症度は、見た目でもわかりますが、病院では立位の足のX線写真で、足趾の角度を測って、判定します。
外反母趾は一度発症すると、足の構造、筋腱のバランスの破綻から、外反母趾をさらに悪くしようとする悪循環が生じ、決して治りません。またひどくなった外反母趾をそのまま放っておくと、他の趾まで曲がってきたり、脱臼したり、乗り上げたりすることもあります。

軽症のうちは、ストレッチ、筋力トレーニング、装具療法などの保存療法を行いますが、重症の方や疼痛・シビレの強い方は手術を行うこともあります。手術方法は、これまでに150種類以上の術式が考案されておりますが、基本的には、骨切り術、軟部組織解離術、関節形成術、関節固定術に分かれます。外反母趾の程度や他趾の状態によっていくつかの方法を選択、組み合わせて行います。術後はギプスや包帯などの簡単な外固定をし、翌日より踵歩行が可能です。しかし、骨切り術を行った場合は足底全体で荷重できるまで、1〜2ヶ月を要するため、両側例の場合はある程度長期の入院を要します。

2)変形性足関節症

変形性足関節症や関節リウマチによる足関節破壊は進行すると、安静時や動くとき足関節が痛み、そのために活動範囲が狭まり日常生活も困難になります。外来での内服薬、外用薬、注射、装具、リハビリなどの保存治療に効果がない場合、手術が適応となる場合があります。

手術は、関節の変形の程度に応じて、関節軟骨に部分的な欠損はあるものの、足関節の動き(可動域)が十分保たれているときは、矯正骨切り術の適応です。傾いた関節面を矯正することによって荷重軸を正常化させたり、不安定な関節を骨性に安定させることによって痛みを改善させるものです。軟骨の欠損が大きく、可動域の減少したものは、関節固定術の適応となります。変形が強くない場合は、関節鏡を併用した低侵襲な手術も可能です。人工関節置換術は、活動性のあまり高くないリウマチ性足関節破壊の方に適応があると考えています。痛みが軽減し、活動範囲の拡大が期待できます。
 

3)疲労骨折

疲労骨折とは、繰り返す軽微な外力が骨にかかり、ちょうど金属疲労のように疲労現象が起こって骨折します。疼痛の出現した早期のレントゲン像では骨膜反応だけのために異常所見は認められませんが、2〜3週後に亀裂骨折線が認められることがあります。経過とともに紡錘型の仮骨が形成されます。特に下肢に多く、年齢では発育期の10歳代に集中します。
脛骨は身体中で最も発生頻度が高く、骨幹部のものは跳躍や疾走が原因となりやすいです。そのほか、踵骨、舟状骨、中足骨にも多く発生します。
治療は原則として一時的な運動の中止です。3〜4週間くらいの休止で疼痛は軽減しますが、運動を再開すると再発することもあり、運動の方法を見直したり、靴を改良したりする必要があります。長引くと手術が必要となることもあります。

 
4)アキレス腱断裂

アキレス腱は下腿三頭筋の力を踵骨に伝え、足関節を底屈させるのに働きます。したがってアキレス腱が断裂すると爪先立ちができなくなります。30〜40歳代に好発します。保存的には約6週間のギプス固定が必要ですが、早期に回復を望む場合は縫合術が行なわれます。



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