| 1. 予防接種を予定していますが、手術麻酔との関係はありますか? |
予防接種をする場合、次の接種まで2週間とか4週間とか間をあけるように指導されています。麻酔も同様の期間はあけるのが良いようです。手術麻酔後に熱が出たり、肝臓腎臓などに障害が出たときに、麻酔のせいなのか予防接種のせいなのか、原因がわかりにくくなります。
- 生菌ワクチン(BCG、ポリオ、麻疹、風疹)の場合は予防接種後4週間あける。
- 死菌ワクチン(日本脳炎、三種混合、インフルエンザ)の場合は2週間あける。
という事にしています。手術麻酔後に予防接種を行う場合は4週間後からにしてください。
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| 2. 妊娠中です。麻酔をしても大丈夫でしょうか? |
妊娠中の心配は、一つは麻酔に使う薬が胎児に奇形などの影響を及ぼさないか、そしてもう一つは流産や早産の原因にならないか、ということでしょう。
麻酔の薬は、臨床ではとても使えないほどの大量を動物に投与すると催奇形性があるという実験結果が報告されています。しかし、実際の手術の際に使う量くらいでは、問題がなく、妊娠を認識していないごく初期にうけた麻酔でも、胎児の催奇形性は確認されていません。とは言っても、器官形成期(妊娠4週〜10週)といわれる妊娠初期は避けられるものなら、全身麻酔は避けておく方が無難かもしれません。
妊娠初期の手術麻酔は、自然流産の危険をやや増加させる、と言われています。 ですから、妊娠中の麻酔は決して危険ではありませんが、次のように考えています。
- 受精後2週〜8週(妊娠4週〜10週)は胎児発育上大切な時期であり,できれば麻酔,手術は回避する。
- 部分麻酔を用い,なるべく全身麻酔は避ける。
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| 3. 脊髄麻酔の後にひどい頭痛に悩まされた、という話を聞きましたが…? |
脊髄麻酔は、専用の細い針で硬膜を穿刺しクモ膜下腔に局所麻酔薬を注入します。この針穴から脳脊髄液が漏れ、脳圧が下降し、そのために激しい頭痛が生じると言われています。髄液の漏れた量が多くなれば、圧差も大きくなるのでそれだけ痛みも強くなり、期間も長引く傾向にあります。例えば太い針よりも細い針を使った方が、穿刺の時に逆流してくる髄液の量が少なくなるので頭痛が軽くなるようです。原因はわかりませんが、若い女性では頭痛の程度や期間がより重い傾向があると言われています。
予防策は、医師側としては細い針を用いること、患者さんの側では、なるべく安静を保つこと、水分を十分に摂取することなどです。
特別な治療をしなくても、1週間程度で軽快することが多いそうです。重症の場合は、安静・点滴療法・鎮痛薬投与などを行います。「硬膜外血液パッチ」という特殊な治療法もあります。
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| 4. 麻酔の前に経口制限をするのはなぜですか? |
特に全身麻酔を予定している場合には麻酔導入前8時間以上の絶食をお願いしています。麻酔がかかって意識がなくなった時に嘔吐をすると、自分では処理ができなくなっているので窒息の原因になったり、肺に入って肺炎の原因になってしまいます。
下半身麻酔の場合でも、途中から全身麻酔に切り替わる可能性もありますから、同様の絶食をお願いしています。
小児は食べ物が胃内にある時間が短いので、絶食時間は大人よりも短くて良いとされています。年齢により多少差がありますので、詳細は担当の麻酔科医とご相談ください。
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5. 手術後どのくらいで麻酔は醒めますか? |
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全身麻酔は吸入のガス麻酔を主に使っています。ガスは肺から吸収されて直接脳に効き、ほとんど代謝されずにまた肺から排泄されます。ガスを流している間はずっと麻酔が効き、止めると10分から15分くらいで覚醒してきます。ダイヤル一つで麻酔の深さが調節でき、使いやすい状況になっています。ガスの吸入を止めて、「○○さん、手術が終わりましたよ、分かりますか?」と問い掛けて、お返事をしてくださり、「手を握って」とか「口を開けて」とかの支持に従ってくだされば、麻酔科医は麻酔から覚めたと判断します。患者さん自身が気がつく、というか、後で思い出せるくらいに覚めるには、もう少し時間がかかるようです。麻酔をかけていた時間、手術中の麻酔の深さ、患者さんの年齢等に影響されます。またガスは代謝はされませんが、脂肪にとけるため、脂肪の多い患者さんでは覚めるのに時間がかかることがあるとされています。
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