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麻酔の合併症-悪性高熱症
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 麻酔の合併症-悪性高熱症

 2010年秋の医療ドラマ『医龍3』のなかで「麻酔科医の悪夢・悪性高熱症」の患者が
登場しました。
 10月14日の第一回放送。天才心臓外科医朝田龍太郎は14歳少女の「心臓パラガン
グリオーマ」摘出という非常に困難な手術に取り組んでおりました。
心臓に食い込んでしまっている腫瘍を摘出し、摘出後、自己心膜で心臓を再建する。
そのため一旦始めたら後戻りはできないし、手術の失敗はそのまま患者の死を意味する
と言う非常に困難な手術でした。

  その手術中に発症したのが「悪性高熱症」です。悪性高熱症は、ひとたび発症すれば、
5分に1度ずつ体温が上がり、筋肉の崩壊が続き死に至る。内科医藤吉圭介は
「麻酔科医の悪夢、悪性高熱症・・・」とうなり、理事長鬼頭笙子は「バカな!
悪性高熱症のなかで心臓再建!世界中どこでも聞いたことがないわ!」と叫びました。

  「処置は?」と聞く朝田。荒瀬の答は「当然、手術は中止だ」・・・しかし、手術の中止は
患者の死を意味します!荒瀬が言います。「DICが始まるまで1時間。
1時間以内にすべての作業を終えるのだ。しかも完璧な止血が必要だ。できるか?」
朝田「誰に言ってるんだ。行くぞ。加藤、伊集院!」かくして、チームドラゴンは復活し、
困難を極めた手術は成功を収めたのでした。

  あまり聞きなれない病気と思いますが、悪性高熱症は、麻酔薬投与を引き金に
発症し、短時間のうちに急激に全身状態が悪化し死に至る、麻酔の恐ろしい
合併症です。今日では、早期診断と早期からの治療開始によって
その致命率が低下しています。

  悪性高熱症は常染色体優性遺伝の遺伝性疾患であり、その素因のある患者に
吸入麻酔薬と脱分極性の筋弛緩薬を投与することで発症します。
このことが判ったのは1960年代でした。当時は病因も不明であり、治療薬もなく、
ひとたび発症するとその死亡率は80%以上だったそうです。

  1970年代に特効薬ダントロレンの効果が動物実験で証明され、1980年代には
人にも使用できるようになりました。早期診断とダントロレンの早期治療により
現在は死亡率10%程度と言われています。発症率は全身麻酔1万件に1例程度だそうです。

  過去の麻酔やご家族が麻酔や手術で不具合があったというようなことがあればお申し出ください。


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